汚レ唄
《蒼》2002【18歳】
「蒼は、やりたいことないの?!」
今でも麻緋の言葉が忘れられない。
俺は麻緋みたいにやりたいことなんて見つかってない。
ずっとそうだ。
高校に行けば何か思えるものが見つかるかもしれないと思ったけど、結局、この3年間収穫は何も思わなかった。
大学に行けば見つかるかもしれないなんて家庭事情的に思わないし、かといって、麻緋のようにやりたいことやって輝いてる奴が近くにいると、自分も早く見つけたいって焦るばかりだ。
なんていうか、自分で自分の首を絞めてる状態。