汚レ唄
辺りはもう真っ暗で、携帯を開けば9時だと示していた。
メールが来ている。
お母さんだ。
「はぁ」
自然と出る溜息。
あの日以来、なんだか気まずい。
本人は気付いてないだろうけど
私だけが感じてるだけだろうけど
また、何も知らずに傷つけられるのが嫌なんだ。
でも、そうも言ってられないし、メールを読んでみる。
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『from:お母さん
件名:今どこ?
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内容:今日は早く帰ってきなさいって朝言ってたでしょ?
今どこにいるの?
電車の時間だから出かけるけど、戸締り頼むね。
あと、お土産待って良い子にしててね』
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