汚レ唄
仕事で疲れてるから、もう寝てると思ってた。
だから、ここにお兄ちゃんがいるのに驚いた。
「なっ、どうしてここに??」
「いや、喉渇いたからお茶飲みにきただけ」
「そっ、そう」
「で、なんで洗濯してんの?」
「しとけって言われたから」
「ふ〜ん」
それだけ言うとお兄ちゃんはリビングへと入っていった。
私は洗剤などを入れてピピっと洗濯開始のボタンを押して、お兄ちゃんの後を追うようにリビングへと入っていった。
私がリビングに入ったことに気付いたお兄ちゃんは、お茶を飲んだ後だろう。
コップをテーブルに置いてから話しかけてきた。
「あっ、洗濯終わった?」
「まぁ、なんとか(笑)」
普段、料理や洗濯はお母さん任せだから、私が洗濯するのは珍しい。
ボタン1つ押せば機械が勝手にしてくれるんだけど、ちゃんとできてるかは危ういかも。
「へ〜。お前、凄いじゃん」
優しく笑ってお兄ちゃんはまた2階へと上がっていった。
「……っくぅ〜〜〜〜♪」
今日は最高に幸せな日だよ。
本当に。
幸せすぎて涙がでそうになったから、思わず天井を見上げた。