ヒミツの恋の方程式
こんなの、聞いちゃいけない。
なんにも、考えちゃいけない。


そう考えて、ゆっくりと目を閉じたあたしの脳裏に、理解させるように。


考えることを拒絶しようとしたあたしの心に、沁みこませるように。


黒あくまは、同じ言葉を口にした。


「俺と聡。
どっちが南野雫をオトせるか、賭けの続きをしようぜ」


それは――…


「これで、フィフティフィフティだろ?
聡くん」


残酷な、残酷な――…
“真実”

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