ヒミツの恋の方程式
そんなあたしに


「あーあ。
雫は本当に素直じゃないな?」


意地悪そうな口調で聡は言い


「本当は嬉しいクセに。
どうせ、今、授業中なんだし。
“姫”気分でも味わっとけば?」


からかうようにそんなことを言いながら、


「つーか、雫。
見た目よりも重い」


憎まれ口を叩きつつ、“よいしょ”っと、あたしの体を抱きなおした。

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