ヒミツの恋の方程式
「心も体も焼け焦げるっつーの」


そんなセリフをベッドの上――…


頭からお布団をかぶっているせいで真っ暗な中。


しかも、密着した空気が薄い状態で言われたら――…


「今日という今日は、覚悟しろ」


抱き締められた上半身裸の聡の体温の熱さに、


――頭がボーっとしてくるよ。


そんなあたしに、


「雫…
おまえ、体、熱い」


聡はあたしの髪を撫でながらそう言って、それからあたしの首筋に顔を埋めた。

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