ヒミツの恋の方程式
こんなの…
声を出すなって言われても。


こんなの…
こんなキスをされたら、耐えられるわけがない。


だから…


「んんっ…
あっ…」


聡のキス攻撃に耐えられず――…


「っ…ゃん…」


それまでよりも少し大きめの声を漏らすと


「雫、声、きちんと抑えろよ」


聡はサラサラと茶色の髪をこぼしながら、非情にも、あたしに無茶な要求を突きつけた。

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