ヒミツの恋の方程式
顔が火を噴きそうなくらい熱い。


耳が脈うつのさえ聞こえそうなぐらい、全身がドクドクしてる。


あたしを見下ろす聡と目が合って、恥ずかしくてたまらない。


「~ぅ…」


それに対して、聡は涼しい顔であたしを見下ろし、沈黙を守るばかり。


ちょっと聡、なにか言ってよ。


そう思っても、状況は変わらず。


そんな空気に耐えられなくて、視線をあちこち彷徨わせ、最後に眉を八の字に曲げたあたしに――…

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