alternative
そんな大型のAOKが存在するなど、これまで聞いた事もなかった。

国連軍でも現在確認を急いでいるらしい。

新種のAOKという事もあり得る。

「そこでだ」

「…教官、何となくご用件が読めてきましたよ」

ラルフが強張った表情を見せる。

「察しがいいな」

時雨が薄く笑った。

「貴様は今日の隠密戦闘訓練で、分隊で一番の成績をおさめた。あの訓練はサバイバルスキルの高さを見るものだからな…今回の任務に携わる者には、完全抗体と、サバイバルスキルの高さが求められる」

ラルフの読み通り、時雨はこの大型AOKの確認任務を彼に任せようとしているのだ。

「貴様一人に危険を冒させる訳ではない。今回の任務は私も同行する。他の連中は待機だがな」

ラルフの能力の高さを評価しての抜擢。

光栄な事と言えばそうなのだが…。

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