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食堂に戻ったラルフは、任務の事を他の仲間達に話す。

「それは相当危険な任務なんじゃないのか?」

綾斗が険しい表情を浮かべる。

「酷いよ、まだラルフさんは私達と同じ訓練兵なのに…」

奈々は心底心配そうだ。

「訓練兵といっても、俺達は完全抗体をもつ特別な存在だからな…どうしても特殊な任務につかされる事もある。加えてこの戦況だ。長々と訓練だけに時間を裂いているほど、兵士に余裕がないんだろう」

ラルフは物分かりのいい事を言っているが、それでも不安な事には違いない。

「大丈夫なのか?ラルフ…北九州って、確か二年前のAOK本土上陸の場所だろ?今は日本に住み着いているAOKの巣みたいになっているって噂だけど…」

晴がぞっとするような情報を教えてくれた。

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