alternative
翌日早朝。

横須賀基地の駐機場を、一機の軍用ヘリが飛び立つ。

乗っているのは装備を整えた時雨とラルフ。

時雨は軍刀と撮影用のカメラ、ラルフは同じく銃剣型軍刀とM4アサルトライフル、それとは別にデザートイーグルという軍用拳銃もホルスターに納めている。

50AE弾という大口径の弾丸を使用するデザートイーグルは、拳銃の中では最強クラスの威力を誇る。

如何にAOKといえど、そう簡単に再生する事は出来ないだろう。

「ところで」

時雨が振り向いてジト目で見る。

ヘリには何故か、今回の任務を任されていない奈々、晴、綾斗、皓の姿もあった。

勿論全員装備を整えてきている。

「何故貴様らがついてくる。基地で自主訓練を命じておいた筈だが」

「『自主的に』任務参加です」

奈々がニコッと笑ったのを見て、時雨は額に手を当てて溜息をついた。

「任務の性質上、大人数では行動がしづらいのだ…だからラルフだけに任務を与えたというのに…」

< 111 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop