alternative
「時雨教官、本当に不死身なのかな…」

ストレッチをしていた奈々がポツリと呟くのを聞いて。

「そんな馬鹿な!」

晴が立ち上がった。

「不死身の人間なんて、この世にいる訳がない!AOKだって軍刀で斬れば死ぬんだぞ!」

「AOKか…」

ラルフが口に出して言ってみる。

「あの時雨教官のタフネスぶり…まるでAOKみたいだったよな」

「おい、ラルフ!」

皓がラルフの胸ぐらを掴んだ。

「あんな化け物と時雨教官を一緒にするな!」

「落ち着け。一緒にした訳じゃない」

「っ…」

苛立ちながら、皓はラルフを放す。

とはいえ、彼も思っていたのだ。

時雨のあのタフさは尋常ではない。

人間では有り得ないあの生命力、耐久力。

言いたくはないが、皓だってAOKみたいだと考えていたのだ。

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