alternative
米内 雅光。

二年前のAOK本土上陸の侵攻阻止作戦の指揮官でもあり、当時は中佐だった。

時雨の直属の上官である。

「成程…」

目を細め、隊員一人一人の顔を見る米内。

「流石は時雨少佐の鍛え上げた隊員達だ。いい面構えをしている」

「あんたが時雨教官をあんな体にしたのか!あんたが人体実験なんて指示したのか!」

皓が怒りに駆られて飛び掛かろうとする!

「待て皓!」

ラルフが止めようとするが間に合わない。

皓の拳が、米内の頬に打ち込まれる!

が…「!」

彼は皓の拳を避けようともせずにまともに浴びた。

「時雨の体の事は知っている…当時の軍医が独断でやった忌まわしい実験だ…私の耳に入った時には既に遅く…彼女は見るも無惨な体にされてしまっていた…」

軍帽を目深に被る米内。

その瞳に光るものが見える。

「凶行を止められなかったのは全て責任者である私の無能…構わんよ…気が済むまで殴れ…」

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