alternative
外では銃撃や爆発、砲撃の音が鳴り響いている。

ここももう安全ではない。

「もう少し、急いで七瀬!」

綾が振り向いた瞬間。

「ぎゃっ!」

廊下の窓ガラスを突き破り、一体のAOKが飛び込んできた!

彼は綾の後ろを走っていた七背の首筋に噛み付き、まるで人形のようにブラブラとぶら下げる。

「がはっ!がっ!うげっ!げぇえぇえぇっ!」

七瀬は完全抗体の持ち主ではない。

AOKの分泌物が体内に入り込んだ事で、拒否反応を起こして大量に吐血する。

「な…」

綾の瞳から涙が溢れ出した。

「ななせぇえぇえぇっ!」

助けなければ!

親友の無惨な姿を目の当たりにして、綾は丸腰のままAOKに飛び掛かろうとする!

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