君の声を聴かせて
「菫っっ!!」



私の突然の大声に、アニメに夢中だった菫が、テレビ画面から私に視線を移す。




「ちょっとぉ。桃ねぇってば急にどうしたの?ビックリするじゃん。」


「だっ、誰っ!?」


「え?」


「さっきの声の人!」


「声?」


「むっ、村人っ!」


「村人って…、どれよ?いっぱいいるんだけど。っていうか、桃ねぇ興奮しすぎ。どしたの?それに村人にかっこいい人なんかいないじゃん。」


「いいから、教えてっ!!」



気づけば私は菫の両肩を掴み、これでもか!ってくらいに揺すっていた。
菫の頭は速さについてけなく、ぐらんぐらんになっていた。
まさに脳みそシェイク状態。
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