君の声を聴かせて
一体誰よ!?


いい気分だったのに。



少し怒りモードで振り向くと、そこには笑顔だけど冷ややかな目で私を見つめてる人物が。


うっ…。

ヤバい。



「桃ちゃん。今何時か分かる?」


「ゴ、ゴメン…ね?」


「もう若くないんだから、早く寝たほうがいいよ。」




そう言い残し、声の主は部屋をあとにした。



声の主は、もう1人の妹の百合子。

3姉妹なんだけど、性格はバラバラ。

簡単に言えば、私はおっちょこちょい。

百合子はクール。

菫はマイペース。



しっかり者の百合子には、姉ながら頭があがらない。




百合子に指摘を受けた私は、パソコンにヘッドフォンを繋げ、再び“鳴海 キョウ”の声に包まれた。
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