君の声を聴かせて
voice*2〜恋、跳ねる
「おはようございまーす。」


「桃子先生、今日は声のトーンが違ーう。なんかいいコトあった?」


「えっ!?そうですかね?いつもと変わりありませんよ〜。」




2年先輩の佳織先生。
担当教科は英語で、職場の中では一番話しやすい先生だ。




あれからの私。

結局一睡もせず、朝になった。


そう。

朝になるまで、“鳴海 キョウ”の声に酔いしれていたのだ。



だけど不思議なコトに、全く眠くもなければ疲れもない。

達成感のような。
高揚感みたいな…?

程よい量のアドレナリンが、ずっと放出されてるみたいな。




とにかく。

いい感じなワケなのです。


こんなに自然に笑顔が出るなんて、かなり久しぶりな気がする。
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