君の声を聴かせて
蓮沼くんの気が変わらないうちに、私は蓮沼くんに背を向ける。


ふわりときれいな円を描く私のスカート。




どうしよう。


今、私の全神経が背中に集中してる。

後ろにいるのは、蓮沼くんなんだけど…。

私ってば、ヒドい女だ。
蓮沼くんを利用してる。


神様、ごめんなさい。


でも…。
欲望には勝てない。



今から、“鳴海キョウ”が話してくれるなんて。
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