君の声を聴かせて
すっかり忘れてた。


今の時間、授業のない私と潤くん。

のどが渇いたから、自分の紅茶と一緒に潤くんのコーヒーもいれると言い席をたったにも関わらず、いくら待っても戻って来ない私にしびれをきらしたというワケで。




「一体桃ちゃんは、コーヒーのことも忘れて、誰を見ていたんだろうねぇ。」


「なっ、なにが言いたいのよ。」


「“恋”って、人をキラキラさせる魔法だね。」


「なにを言うかと思えば。全っ然ドキドキしない。潤くん、文才なさすぎ。」


「まあ、とにかく。俺は応援するよ。」
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