君に永遠の初恋を。
「あれ?一ノ瀬の机は?」

「え、外」

「はぁ!?」

大きな声で叫ばれ、耳を塞いだ。

そんなに驚かなくても…

眉間に皺を寄せて、不機嫌になった江川朔夜。

あなたが怒る事じゃないでしょう。

…変なの。

何か、嬉しい。

「…江川朔夜、落ち着いて。私もそろそろ潮時だと思っていた所だし、丁度いい」

めんどくさくなってきたし。

まだ青ざめている女子たちの前に立つ。

いつもはうるさい教室が静寂に包まれていた。

「ねぇ」

「な、何!?」

「…こんなセコい事、やめたら?」

思った以上に冷たい声が出た。

まぁ、元々冷めているからね。

「マシな告白も出来ないで、嫉妬?滑稽ね」

ふっと笑って教室を出た。

…哀れ。

いじめでしか、ストレスを発散できないなんて。

…私も人の事は言えないけれど。
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