君に永遠の初恋を。
ガラッと扉を開けると一斉に浴びたクラスメートの視線。

まぁ、いつもの事だし気にしない。

「一ノ瀬、早く席に」

「へーい」

席につくまでに足が出されて、非常に歩きにくかった。

高2にもなってばかばかしい。

精神年齢低過ぎだって。

窓際一番後ろの席は私の特等席。

ほんわかした日差しが暖かい。

眠気誘うんだよね…

「…遅れました」

「江川またお前遅刻かー?」

「せんせー、私のせいなんで見逃してくださーい」

「…一ノ瀬か。なら、仕方ないな、早く座れ」

私のせいだと言った途端、あっさり見逃した先生。

ふと、江川朔夜と目が合う。

気付かれないように、ウィンクした。

小さく頭を下げた江川朔夜は私の斜め前に座った。

席、意外と近かったんだ。
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