ボーダーライン
家までは歩いて15分くらい。



「家の前まで送る。」


そう言って私の家の方向に歩き出した亮くん。



「近いからいいのに…。」


ボソッと独り言の様に呟き後を追った。



亮くんの家は反対方向。



でも、毎回一緒に飲むと必ず家の前まで送ってくれる。



確かに、都会とは違うこの街は道に街灯がポツリポツリとあるだけ。



その上…この時間になると人通りはまずない。
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