ボーダーライン
「はい、もしもし?」



『もしもし、葉月か?』



電話の相手は……父親だった。



「えっ?!お父さん?!どうしたの??」


てっきり母親からの電話だと思っていたので驚いてしまった。


お父さんが私に電話してくるなんて…珍しい。



『葉月…実はな…。』



なかなか先を言わない父親の態度に嫌な予感がする。



「お父さん…??」


恐る恐る呼びかけてみると、父親はようやく重い口を開いた。



『…母さんが…倒れた。』



「えっ…倒れた……」
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