ボーダーライン
「葉月ちゃんが帰ってきて店が華やかになったなぁ〜!」



と、カウンターで飲みながらガハハッと笑うのは
近所で鉄工所を営む山本さん。


通称『山さん』だ。



「山さん。おだてても何も出らんよ!」


「い〜や、こうやって葉月ちゃんが話し相手になってくれるだけで
酒がうまい!!」



「あはは!山さんちょっと飲みすぎ〜ぃ!
帰って奥さんに叱られちゃうよ?」


「おっ?もーこんな時間か!」


そう言うと、山さんはグラスの中身をグイッと飲み干して立ち上がった。
< 57 / 130 >

この作品をシェア

pagetop