GIVE IN TO ME
シャワーを浴びて、
そのまま部屋へ戻ってもよかったのだけど
一応リビングルームに顔を出す。
…すぐに、部屋に戻らなかったことを後悔した。
「…何よ、ピリピリしちゃって」
ドアを開けると、今まで鉢合わせたことのない陰湿な雰囲気が漂っていた。
でも金髪が振り返ったものだから、無言で立ち去るわけにもいかなくて。
「ごめんね、ちょっと俺も今冗談言ってらんないんだ。
部屋に戻っててくれる?」
そう言った金髪の目は、ちっとも笑っていなかった。