委員長の恋模様
――――…
「おばあちゃーっん。今日も来ましたよー」
私が向かったのは近所の和菓子屋さん。小さい頃からよく、お母さんに連れてきてもらっていた。
「ゆかりちゃん、いらっしゃい。毎週ごめんなさいね」
「構いませんって。私が好きでやってる訳ですし…」
毎週水曜日はここでお手伝いをしているのだ。いつも美味しい和菓子を作ってくれるおばあちゃんに、せめてもの恩返しとして…。
「そう?ならいいんじゃけど…。そうそう、今日から孫が一緒に住むことになったんじゃ」
「へ~、それはよかったね」
「ゆかりちゃんと同い年なんじゃよ。今、呼んでくるからそこで待っといてくれ」
「はーい」
おばあちゃんはお孫さんを呼びに店の奥へと行った。