毒舌先輩とあたしの秘密。
「うひひ・・・」
「だから怖ぇってその笑い方」
「今はそれどころじゃないんだよ・・・?大樹」
いつもあたしが生放送で出してる低い声をお見舞いすると大樹は少しひるんだ。
はっ、このへタレが(笑)
「それはいいとして・・」
「どうやって会えるかが問題だな・・・」
仮に彼女は有名人だし・・・。
会える機会もなかなか少ないんじゃ・・・。
「あ~この子知ってる~!白石由香でしょ!よく見るよ!」
と、話しかけてきたあたしのクラスメート。
・・・ん?よく見る?
「どっ、どこで見かけるの!?」
「んー・・・××駅の近くで見るんだけど・・・時間が様々だからねー」
「そっかぁ~」
ちょっとがっかり。簡単に会えるかと思ってたのに・・・。
「でもありがと!偶然会うかもしれないし、頑張ってみるよ!」
「うん!がんばってMEGURU!」
「それはやめてwww」
一時間目の黄色い声の嵐はどこへやら。
もう放課後となると過ぎ去った嵐のようだった。
まあ、めんどくさくならなかったからよかったんだけど。
「行くぞ」
「え、あ・・・大樹も行くの?」
「お前だけじゃ不安なんだよ・・・」
・・・え?