毒舌先輩とあたしの秘密。
幼馴染の名前は藤井大樹(フジイダイキ)。
小さいころからずっと一緒。
いわゆる腐れ縁てやつ?
「めぐみーッ」
「わかったから!早く行こっ」
「おうっ」
子犬みたいな大樹の笑顔。
・・・前世は犬だね。絶対。
* * * *
キーンコーンカーンコーン・・・。
「はぁーッ、ギリだったなっ」
「もう・・・」
「何朝からイチャついてんのっ!」
「え?なんで?」
朝からぶすっとした顔をして登場するのはあたしの親友、門田柚(カドタユズ)
「イチャついてなんかないよ~ねっ、大樹!」
「おう!俺らジャレてるだけだよなーッ」
「~ッ、あんたらは子犬かッ!!可愛いから許すけど!」
そういって読んでいた本を閉じる柚。
あたしはともかく大樹はそうかもね。
「男に可愛いって言うのはあまり良くねーんだぞっ、門田!」
「え~だって本当のことじゃないっ」
・・・そういってケラケラ笑う柚のほうが子犬みたいじゃない?
なんだかんだ言って可愛いし・・・ね。