青薔薇
すべてを悟ってしまったから、だからこそ、
あたしは両親を追わなかった。

あたしのせいで崩れて行く彼らを見たくは無かったから…



それからは大変だった。

行くあてもなく、
森をさまよい、
飢えにたえ、
知らない街に来て、
とうとう路上で倒れていた。


誰も助けてくれない。

あたしは邪魔者。

不必要な存在。

そう言って、すべてを諦めていた。

生きる事さえも…



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