青薔薇
家に着くと、美華子さんは、
あたしを何も聞かずに、
笑顔で迎え入れてくれた。


狭兄も政兄もあたしに優しくしてくれた。


だから、あたしは生きてこれた。


たとえ他人が嫌いで、
人間が憎くても…


蒼摩の人たちがいたから、
人して生きてこれた。


蒼摩の人たちが、
憎むことを許してくれたから…。

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