スキャンダルなアイツ-プレイボーイに気に入られたのは毒舌地味子-
一緒に居ると苦しいなら、
一緒に居なきゃいいのかな。
そう思って
私は稜祐を避けるようになり、
美奈や2人とも
どことなく距離をとってしまうようになった。
気づいているのかいないのか、
だけど3人からは何も言われない。
稜祐は完全に避けているから
わからないけど、
アイツの観察眼ではもうバレてるんだろうな。
――「香乃子、帰る?」
帰りのHRが終わって
ぼーっとしていると
紗依がひょこっと私を覗き込む。
「う、うん……」
そう返事をすると、
美奈の掃除を待つことに。
ちなみに茜は部活でいない。
茜のするどいストレートな質問は
この頃少し苦手だけど、
いつも明るく話を進めてくれるのは
すごく助かっていた。
私が何も言わなくても会話が進むし。
でも、紗依と美奈と3人になると、
途端に何か話さなくちゃいけない
空気に気が詰る。