スキャンダルなアイツ-プレイボーイに気に入られたのは毒舌地味子-



「俺から話すのは違うのかもしれないけど……

でも今稜佑、山田さんとの距離感に戸惑ってるでしょ。


俺が知ってる範囲で話そうか?」


伊東くんは真剣な表情で

私にそう提案する。


だけど――


「ううん、いいの。

聞いても、もうどうしようも出来ないよ」


稜佑には『関わらないで』と言われたし。


それに、

こんなところもしまた茜に見られたら……。


「そうかな?

山田さんならっ!――」


「もういいの!!

ごめん、伊東くん、帰るね!!」


彼の言葉を振り切って

走り出す。


稜佑の過去、

気になるけど、

私にはもう関係ない。


私が聞いたってどうしようもないじゃん!!




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