やどぬし様

ブスッ!

「ウァッ…」

何か太い針が肩に刺さったような気がする。

チューチューチューチューチューチューチューチューチュー…

「つーかマジで刺さってるし!?なんだこれ!?オイ!ちょっとまて何吸ってやがる!血か?血なのかァ!?俺を殺す気なのかァ!?」

「違いますですよぉ!私が吸っているのは生気と言って生きる気力なのです。血ではないのでご心配なくです」

「なくねぇよ!つか生気とか血よりタチ悪ぃじゃねぇか!!殺す気満々かよ!」

「殺しませんですよぉ。やどぬし様に死なれては私も困るのです。吸うのは大体80%ぐらいです」

「八割も吸うのか!?ふざけんな、クソッ、なんだこの触手みたいなの、抜けねぇええ!!」

命の危険を感じ髪のような触手を抜こうとするが抜けなかった。
それを見て少女が感嘆の声を上げる。

「すごいです。普通ならもう倒れて言葉を発することすら出来ないはずですよ。では、もうちょっとだけ」

チューチューチューチューチューチューチューチュー………

「ふざけんなぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!」



――――――
とりあえず今の出来事で二つわかったことがある。
一つはコイツの言っていた“やどぬし”と言う意味。これは寄生生物が寄生するに必要な生物のことで“やどぬし”と言う意味だったようだ。

そして二つ目は、今日の洗濯してあった制服や朝からの変な視線、そして謎の全校生徒一斉の欠席。コイツの仕業に間違いない。

その後ツカサはどうにか生きていたが、これからの生活に不安と恐怖を感じるのであった。

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