やどぬし様
――――――――
………で結局
「お天道様が気持ちいいですねヌシ様ぁ」
ツカサの根気負けで外に出ることになった。
といっても近所をぐるっとまわってくるだけだ。せいぜい10分か15分程度の散歩だと考えればいい。
出来れば誰とも出会わずに帰りたい。
もし、こんなところ(平日に少女を連れ回す高校生)を誰かに目撃されでもしたら、俺はしばらく引きこもりになるだろう。何が悲しくて朝っぱらから少女(植物だけど)と散歩しなくちゃいけないんだ。めんどくせー
「あ、見てくださぃ!飛行機ですよ」
飛行機が青い空に一筋の白い飛行機雲を残して飛んで行く。空は呆れるぐらい晴れていた。
「……はぁ、梅雨時期だってのに何で晴れてんだよぉ」
「〜♪〜〜♪」
そんなツカサの気持ちを知ってか知らずか、植物少女はルンルンと陽気に歩いていた。
と、そんなとき
「あれ?もしかしてツカサ君かな?」
とてつもなく聞き覚えのある声が背後からツカサを呼び止める。
いや、まさか、その声は…!?
恐る恐る振り返る。そこには今もっとも会いたくない人物が、それほど重くはないだろうスーパーの買物袋を両手で持ち、微笑みながら歩いてくる。
「ち、チヅルさん!?」
………で結局
「お天道様が気持ちいいですねヌシ様ぁ」
ツカサの根気負けで外に出ることになった。
といっても近所をぐるっとまわってくるだけだ。せいぜい10分か15分程度の散歩だと考えればいい。
出来れば誰とも出会わずに帰りたい。
もし、こんなところ(平日に少女を連れ回す高校生)を誰かに目撃されでもしたら、俺はしばらく引きこもりになるだろう。何が悲しくて朝っぱらから少女(植物だけど)と散歩しなくちゃいけないんだ。めんどくせー
「あ、見てくださぃ!飛行機ですよ」
飛行機が青い空に一筋の白い飛行機雲を残して飛んで行く。空は呆れるぐらい晴れていた。
「……はぁ、梅雨時期だってのに何で晴れてんだよぉ」
「〜♪〜〜♪」
そんなツカサの気持ちを知ってか知らずか、植物少女はルンルンと陽気に歩いていた。
と、そんなとき
「あれ?もしかしてツカサ君かな?」
とてつもなく聞き覚えのある声が背後からツカサを呼び止める。
いや、まさか、その声は…!?
恐る恐る振り返る。そこには今もっとも会いたくない人物が、それほど重くはないだろうスーパーの買物袋を両手で持ち、微笑みながら歩いてくる。
「ち、チヅルさん!?」