やどぬし様
学校帰りの途中、夕飯代わりにいつも寄る“満腹食堂”でいつものように180円のかけそば、と、五個230円の餃子を食べながら食堂に置いてあるテレビでニュースを見ていたツサカ。
ニュースでは飛行機内の積み荷が飛行中に突然消えるなどという航空会社の信用に携わるようなことが報道されていた。
現場のレポーターが『原因は内部の何者かの犯行によるものだと考えられます』などと適当なことを言ってその場を誤魔化している映像が流れている。
「んならボディチェックで解決するだろ」
つい一人愚痴が出てしまった。
このクセだけはなおせないんだよなぁ。
「案外荷物が勝手に出ていっちゃったのかもねぇ」
と、声をかけてきたのはこの食堂の看板姉さんである“笹鳴チヅル”だった。ちなみに、チヅルは二十歳で独身(ここ重要らしい)、ツカサが満腹食堂にいつも寄る理由の一つでもある。
「ほら、飛行機の中ってなんか恐いでしょ?だから逃げ出しちゃったんじゃなぃ?」
「んなアホな…」
子供っぽいことを言うチヅルさんだが、この人はこれでかなり直感が鋭かったりする。
「もしかしたらこの町に来てたりしてぇ。そうだったら面白いよね、ね?ツカサ君」
「…そうッスねぇ。来てたら良いッスねぇ」
鼻歌を唄いながら上機嫌に掃除をするチヅルさん。
俺は適当な相づちをうって夕飯を食べた。
ニュースでは飛行機内の積み荷が飛行中に突然消えるなどという航空会社の信用に携わるようなことが報道されていた。
現場のレポーターが『原因は内部の何者かの犯行によるものだと考えられます』などと適当なことを言ってその場を誤魔化している映像が流れている。
「んならボディチェックで解決するだろ」
つい一人愚痴が出てしまった。
このクセだけはなおせないんだよなぁ。
「案外荷物が勝手に出ていっちゃったのかもねぇ」
と、声をかけてきたのはこの食堂の看板姉さんである“笹鳴チヅル”だった。ちなみに、チヅルは二十歳で独身(ここ重要らしい)、ツカサが満腹食堂にいつも寄る理由の一つでもある。
「ほら、飛行機の中ってなんか恐いでしょ?だから逃げ出しちゃったんじゃなぃ?」
「んなアホな…」
子供っぽいことを言うチヅルさんだが、この人はこれでかなり直感が鋭かったりする。
「もしかしたらこの町に来てたりしてぇ。そうだったら面白いよね、ね?ツカサ君」
「…そうッスねぇ。来てたら良いッスねぇ」
鼻歌を唄いながら上機嫌に掃除をするチヅルさん。
俺は適当な相づちをうって夕飯を食べた。