愛証
大嫌いな男。
あたしたちの出会いは本当に

最悪だった。

あたしの名前は赤岩 優女。
(あかいわ ゆめ)

あたしが言ってる最悪な男、

井谷 龍輝(いたに りゅうき)




そう…あれは小学校の入学式。

教室についてそわそわしてる

あたしに最初に声をかけてくれた
澤池 未里(さわち みり)。

この女の子と話してたのに、

あの悪魔が…

「おぃ、邪魔」

あたしが振り返ると

眉間にシワをよせた井谷がいた。
「もっと優しく言えばいいでしょ?」

「はぁ?ちびのくせに生意気」

この言葉に腹立って

「ちびで何か悪い?」

そう言って井谷の足を思い切り

踏んでやった。

「何してんじゃ殺すぞ」

そう言ってあたしを井谷が殴ろう
としたそのときだった。

「龍輝!!」

何故か教室に1年生ではない

背の高い男の人が入ってきた。

髪は茶髪で恐そうだった。

「今この子に手だそうとしてたよな?」

何故か井谷にそう聴く茶髪の男。
「お前に関係なぃ。」

普通に答える井谷。

確かに関係なぃょね。

「あ?お前て誰に言うてるんやろな。」

怖いょ。

「ごめん。」

井谷が謝った!!

そりゃ怖いょね。

この人何者?

「おー偉い偉い。」

そう言って井谷の頭を撫でてる。
「やめろって兄貴」

ん?

兄貴?

兄貴?

兄貴?

えー!!兄弟?!

「ごめんな、いい奴やし仲良くしたってな。」

井谷の頭に手を置いてあたしに

話かけるお兄さん。

「はぃ…」

としか言えないあたし。

「ありがとうな!」

お兄さんがあたしの頭を撫でた。
何故か落ち着く。

「んじゃ仲良くしろょ」


そう言って教室を出て行った。
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