愛証
「まずみなさんには自己紹介を
してもらいますからね。」

先生がそう言うと出席番号1番の
人から自己紹介が始まった。

次つぎ自己紹介が終わっていく。
「はぃ、次井谷君ね。」

先生が井谷を呼ぶ。

井谷の番が廻ってきたんだ。

「…」

えっ?

井谷はあたしの横で

爆睡している。

「井谷ー自己紹介の出番廻ってきたで。早く起きてょ!!」

あたしは井谷の肩を揺らしながら一生懸命起こす。

「んだょ!!」

「自己紹介あんただょ」

「あー」

そう言って教卓の前に立つ井谷。
「名前は井谷 龍輝。よろしく」

だけ?!

まぁ井谷らしいけど。

「龍輝そんだけとかずるいぞ!」
そうだそうだ!!

誰がそんなこと言ったの?

「うるせー裕也は黙れ」

井谷が言い返す。

あーこの人がさっきじゃれてた
幼なじみの人かぁ…

「じゃあ裕也くん、井谷くんに
自己紹介の見本見せてあげて」

先生そんなん出来るわけないでしょう?
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