恋の蕾

『キャッ』

ムカついていて周りが見えていなかった俺は

目の前に人がいるのにも気が付かなかった

『あ…わりぃ』

俺はその女の子が落としたプリントを拾って
その子に渡した

『ありがとうございますっじゃあっ』

すぐに立ち去ろうとするその子の腕を俺は掴んだ

『本当に大丈夫?すごい勢いでぶつかったけど』

それでもその子は目を合わさず

『大丈夫ですっ』

走り去った


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