ボクと天使と青春中
爽太Side

「いっくぜ!どりゃッ!!」

「バシンッ!!」

只今、水中バレー中。

夏が、思いっきりボールをアタックした。

「夏!お前またあんなとこに打ち込みやがって!!続かないだろが」

俺は、夏に文句を言いながらボールを取りにいった。

「悪い、悪い。ついな(笑)俺も取り行くから怒んなよ」

そう言って俺の後ろを追ってくる夏。

「当たり前だろうが」

たく、反省してねえだろアイツ。

何の悪びれもなく、ヘラヘラしてる夏。

「あっれ~?一斗と鈴が二人でなんか話してるッぽいね~」

えっ?

夏の言葉でプールサイドを見ると、そこには仲良さそうに話してる鈴と一斗の姿があった。

何で?って、俺には関係ねえし。俺は・・・俺は鈴を好きでいるのやめたんだから。
しかも、お似合いじゃねえかあの二人。

「爽太?お~い、どうしたんだよ」

俺に、邪魔する権利なんかねえよ・・・。てか、理由もない。

「爽太ってば!!」

「夏、爽太!水中バレーもうやんないの?」

でも・・・。

「おう!美香まっとって」


俺って、ホント情けな。

「・・・そんなに、好き?」

えっ?

いきなり、声を掛けられて横をむくといつの間にか美香が居た。

「何が?」

平然とした顔で答えてみる俺。

「鈴だよ。そんなに、好きなの?」

突然の美香の質問に答えがつまってしまう。

「・・・・。」

「・・・たしだって」

美香が小さな声でなにかを言った聞き取れなかった俺は・・・。

「えっ?」

「アタシだって、爽太が好きなのに!!」

はっ?!

「好き?!誰が、だれを?!」

何言ってんだコイツ・・・。

「だから!美香が爽太をだよ!!」
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