ボクと天使と青春中
「ねっ?爽太も行くでしょ?」

ボ~っとしてたら突然、美香に話しかけられた。

「何が?」

「も~、だから鈴の大会の応援だよ」

鈴の大会?あ~、さっきアイツが言ってたアレね。

「別にいいけど?」

まっ。見てても何がなんだかさっぱり分からないけど・・・。そんなこと言ったら、コイツも一緒か。

「夏と一斗は?」

美香はあの二人も誘いだした。

「俺も特に用事ないし、いいよ?夏は、どうする?」

「爽太と一斗が行くなら行く!!」

なんちゅう、決め方してんだコイツは・・・。

「じゃあ!決まりねッ☆」

なんか、眠み~な。そろそろ、帰るか。

そう思い、カバンを持って立ち上がった。

「おっ!爽太、帰るんか?たまには、爽太も一緒にカラオケ行こうぜ」

夏が声をかけてきた。

「わりっ、金ないし遠慮しとくわ」

「え~!なんだよ。」

夏はふてくされてる。

「よせよ、夏。」

それを、一斗がなだめてる。

「ホント、わりいな。また、誘って。じゃあな」

「お~」

俺は、教室を出た。

「美香はどうする?」

「えっ?美香は鈴待ってるからいいや!」

「そっか。じゃあな!!行こうぜ一斗」

「ああ。じゃあな、美香きいつけてけれよ?」

「うん、ありがとう。バイバイッ☆」

俺は、途中で海に寄った。

俺の一日のうちの楽しみ。夕焼けに照らされている海を見ること、キラキラと輝く海。波打ち際の音、そして潮風にのってただよってくる海独特の匂い。それらが、俺を安心させてくれる。こうしていると、まるでこの世界には自分しかいないようにさえおもえてくる。

(今日、晴れてるし星が結構見えそうだな)

気持ちいな。

誰にも邪魔されない俺だけの空間。心のモヤッとした何かが取り払われていく。一時的だけどスッキリできる。まあ、おれの場合そのもモヤッとした何かが何かも分かってるしどうっしたらいいか解決方法も知ってるんだけどな。俺は、臆病ものだからその解決方法を実行できない。

「ホント、だっせ~」

自分で自分が笑ええてきた。

「誰がだっせ~の?」




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