ボクと天使と青春中
突然、声が聞こえてきてビックリして振り返るとそこには・・・・。

「豊田先輩!!」

同じ、野球部の豊田先輩がいた。

「よっ!お前、また練習サボったな?一年のくせに」

先輩は、笑いながら言った。

「あ~、すんません」

ちょっと、ダルそうに答えた。

「お前、悪いと思ってないだろ?」

あっ・・・意外と鋭い。

「そんなことないっすよ(笑)」

「で?誰がダセーの?」

そんなに、知りたいのかよ。

「俺っすよ。」

先輩は、驚いた顔をしていた。

そんなに驚くことか?

「嫌味か?一年で選抜ピッチャーに選ばれて女にだってそなりにモテて。一体、どこをどう見たらダサいんだよ」

そんなの・・・・。

「意味ないんすよ」

「えっ?」

そう、まったく意味がない。

「どんなに、試合で活躍しようがさわがれようがアイツが見てくんなきゃまったく意味がないんすよ」

鈴がみてくれないならどうでもいい・・・・・。

「・・・・アイツって?」

「先輩。それ、普通聞きます?」

ほんとに、この人は・・・・。

「だって、気になじゃねえか!で?誰なんだよ?」

「・・・・神崎・・・鈴。」

先輩は呆然としている。

「神崎って・・・あの、弓道部の神崎!?」

「そうっすよ!」

先輩は、すごく驚いている。

「それは、また敵の多いこで・・・・。」

何で、俺こんなこと先輩に話したんだ?

「先輩は、居るんすか?」

「あ?」

不思議そうな顔で俺のことを見るせんぱい。

「好きな奴」

「あ~。まあな(笑)」

嬉しそうな顔で話す先輩。

先輩に好かれて嫌がる女なんて居ないと思う。むしろ、その女は幸せ者だと思う。

「まっ!俺の場合完全に片思い決定だけどな☆」

えっ?

「どういう意味ですか?」

「ん?そいつ彼氏いんだよ。幼馴染なんだ、俺の好きな奴」

ちょっと、仕返しのつもりで聞いた俺は後悔した。

「すいません。俺・・・。」

「えっ?いいって、気にしてねえし(笑)」

こんなとき、まで笑ってられる先輩はすごいと思う。
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