ボクと天使と青春中

鈴Side

爽太は、覚えてないかもしれないけど。私は覚えてる・・・。
何もかもが嫌になって空を飛びたいと思って入学式の後空に向かって手を伸ばしていた
私に向かって、『何してんの？』って聞いてきた少年がいた。その少年が、爽太だった。

そのときの、爽太はまるで風のようだった。それから、私は爽太を目で追うようになって
“好きになった”。きっと、爽太は私がどれだけ君の事を好きか知らないでしょう？

私はね、君が思ってる以上に君のことが“好き”だよ。

だから、君に避けられたりするとすごく辛いよ。

「気にしないほうがいいよ！きっと、爽太は反抗期なんだよ！！」

美香が一生懸命、励ましてくれる。

「うん。大丈夫、気にしてないから・・・。」

本当は、すごくショックだった。どうして、コッチを向いてくれないの？笑ってくれないの？言いたいことは沢山あったけど、何一つ言葉にできなかった。

「鈴、元気だしてね？メールするからね！」

美香・・・。

「ありがとう」

ごめんね、美香。一生懸命、励ましてくれる美香の声さえ今は耳に届かない。アタシの世界は一気に音をなくしてしまった。

「ただいま」

「・・・・・」

シーンと静まり返る家の中。もうなれたけど、暗闇が襲ってくるようで怖くなる。
逃げても、逃げても追いかけてくる。

ー助けて！

「ガチャ」

「！！！」

リビングに行くと部屋が荒らされていた。

何・・・これ。

「母・・・さん？」

部屋の奥に母さんがいた。

「鈴ちゃん・・・。」

母さんわ泣き崩れているようだった。

「お父さん一度も来てくれてないみたいね？」

えっ？

「私がこんな病気だから、愛想つかされちゃったのよ」

何、言ってるの？この人・・・。

「恥ずかしいのねきっと。だから、あなにも会わせててくれない鈴ちゃんあなたも恥ずかしいんでしょ？」

やめて・・・。

「あなたのお父さん酷い人ね。」

いや！ヤメテ！！

この人、自分の娘に何言ってるの？

「やな奴よ！最低の最悪男よ！なんｔ「ヤメテ！！！」