[短編]桜が散るかの如く
文子、とうとう来てしまったよ

貴女にもう会えなくなってしまいますね。

最後に少しでいい。貴女と会いたかった。

今日の昼……か。

私は笑って行けるだろうか。

勇作のように

立派に飛び立つことが

出来るだろうか。


「文子に、見送って欲しかったなあ…」


私は手紙を急いで書きました。

文子、そして家族に。

届く頃には、

私はこの世にいないでしょう。


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