[短編]桜が散るかの如く
▼ 破
私は米軍の、乱射される鉄の雨を交わして
敵の船に突っ込みました。


そこからの記憶はありません。


米軍の船はどうなったのかも
私は突撃に成功したのかも。


ただひとつわかっていることは

私は生きたかったということ。

文子とともに

幸せな家庭を築きたかった、

もっと親孝行したかった。


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