ノストラダムスは女子高生






「 ―― 阿部先生

魔法っていうのはね

究極、思い込みの力ひとつなんですよ



スプーン曲げとかでも言うじゃないですか

" 疑わずに強く信じろ " って



だから素直な子供が
それを簡単にやってのけたりするし
超能力と呼ばれたりする物が
大人になると消えるのは
言わずもがなです




―― 呪文なんてのモノも

実はすごく、数学的で
『 こうすればこうなる 』って
自分に思い込ませる為に使うんです


公式を用い、答を出すのと一緒




なぜ、"魔女"と言う言葉があり
"魔男"と言う言葉がないのか


表現は微妙でしょうが

思い込みが強く、
あまり論理的で無い女性の方が
説明できない結果を生み出すのが
得意という事なんです 」





「 …アキラも
かなり思い込み激しいからな



―― でも、それならおかしいぞ

あの様子だと

…変な罪悪感からかもしれんが
俺を変わらず好いてくれてるらしいし
呪文を使わない、凄い術者らしいし…


何故アキラはシネンやらで
リルカみたいに、
俺を呼び戻せなかったんだ? 」






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