ノストラダムスは女子高生
藤本は微笑み
ちょっと異様な空気を醸し出して
線の細い体の数倍はある
何枚もの黒い羽根を、思いきり空へ拡げた
すると目が一瞬にして金の
人で無い色へと波打ち、変わって行く
… しかし、そこへすかさず ―――
「 えい 」
「 …ぁんっ!!
――― ?!?! なっ…!!
ちょ… あっ…
―― くすぐらないで 阿部先生!!
僕そこ、…やっ…!
は…羽根の 付け根は
感じやすいんですってば!
んっ…… は、離して下さい!!
―――… はぁっ…はぁ…
あ…危うくウッカリ皆殺し…
…しそうになったじゃありませんか!! 」
「 可愛い声で怒っても、迫力ないぞ藤本
いや…
なんか、ヤバイ感じがしたからさ
それに、
ここからは、火花舞い散る魔法戦が
激しく繰り広げられ始める所なんだろ?
でももう
腕相撲じゃ済まなさそうだし… 」
アキラの周囲にまで
異様な、黒い影みたいなモノが
ジワジワと拡がり、充満して行く
「 … あのな、アキラ 」
「 何よ!!!
…今ので爪割れた
―― 絶対にそいつは許さないわ!! 」