I think of you.


「直が目ぇ覚ましたとき、ちょうど俺見舞いに来てたんだよ。んで、まぁこれまでのこといろいろ話して千晴と奈央のこともいった。そしたら、“わたし、フラれちゃいましたね。…ねぇ李玖さん、わたしのこと慰めてください”とか言ってくるんだよね。だからー、まぁ遠慮なく抱いちゃったんだけど… そんで付き合うことになった」


「俺もさっき直に聞いた」


「うそ…」


あたしが呟くと、「こんなことで嘘ついてどうすんだよ」といいながら、お兄ちゃんが微笑んだ。



「まぁ、あとは2人でごゆっくり。つっても、大和が帰るまでに終わらせないと厄介なことになるけどな」


「ありがとうございました、李玖さん」


「全然オッケーだし」



ニコッと笑ってお兄ちゃんは家を出て行った。



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