とある女の子の物語
あなたとの別れ
空が薄暗くなった頃、マリアは久しぶりに父−王様とお食事をした。
『お父様とお食事をしたのは、久しぶりだわ。緊張する。』
そうマリアが思ったときに、いきなりお父様に話しかけられた。
「マリア、君にねお話しがあるんだ。」
「なあに、お父様」
「マリアに婚約者ができたんだ。」
マリアは一瞬なにをいわれたのかわからなかった。
「随分前から話しはあったのだが、私の仕事が立て込んでいて、マリアに話すことができなかったんだ。明後日あってもらうよ。レイチェルさんって言う若い方でね、有名貴族の方なんだ。とてもいい人だよ。」