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出逢い
俺が今の家に越してきたのは10年も前のこと。
親父の仕事の都合だった。
幼稚園が変わった俺は大して悲しむこともなくグレることもなかった。
そして引っ越し初日、俺は千鶴と出逢った。
家のすぐそばにある公園へ一人散歩しに行ったとき、千鶴に声をかけられた。
「どこのどいつなの?」
と、最初から態度がでかかったのを覚えてる。
多分、幼少期は千鶴の尻に敷かれてた気がする…。
千鶴の家が真向かいってのもあり、俺と千鶴はここまで仲良く(?)やってきた。
しかし、同じ時間を平行に生きていく俺らには、これからモノクロームな青春が待っていた。