好きってどういうことなのかな
それから一週間経って。


私はあのときから豊くんを目で追ってしまう。
どうしてだろう?

「…い、葵っ!!」
大きな声にびっくりして振り向けば、麻理ちゃんが少し怒った顔をして立っていた。
「わぁっ、麻理ちゃん…どうしたの?」
「どうしたの、じゃないよ…もうっ。
 最近なにかあったの?
 話しかけてもずっと上の空よ。」
「えっ?」
うそ。
あ、でもそういえば、気づいたら1時間経ってたこといっぱいある!

でも理由はやっぱり、豊くんのことしか思いつかなくて…
でも、そんなこと言ったら麻理ちゃん怪訝そうな目で見るはず。
だから、
「なんでもないよ?」
と、誤魔化した。


すると麻理ちゃんは少し怪しんで、でも、
「そう?」
と渋々納得した。



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